あれは何年前だったか…そしてどんなきっかけだったか………。
「世界水草コンテスト」の作品に魅了されてしまったことがありました。
「世界水草コンテスト」がどんなコンテストかというと(詳細は↑のリンク先を確認いただくとして)その名前の通り、水草のアクアリウムのレイアウトの美しさであるとか、あとはたぶん世界観といったものを競うものです。
ただ、コンテストとは言いつつ、競うことよりも『水草のアクアリウム』を同じ趣味の仲間たちと共有するほうに重きを置いているのかな、と感じてはいるんですけども。
まぁ、そういうコンテストに興味を持って、たまたま友達がコンテストの作品集を持っていたりして、それを見せてもらったりして、『老後はこういうことがやりたい…』と40年先くらいに思いを馳せていた時期があったわけです。
この「世界水草コンテスト」を主催していたのが、アクアデザインアマノ(ADA) というアクアリウム商品の会社で、この会社を創業したのが天野尚さんという方。
3年半ほど前に逝去されているんですが、昨年の11月から後楽園で天野尚展なるものが開催されているとのことで、2017年最後のおひとりさま時間を有意義に過ごすべく、行ってきました。
#天野尚ネイチャーアクアリウム展 好評につき開催期間延長決定!終了予定を1週間延長し、1/21(日)まで開催することが決定しました。既にご購入のチケット等はそのままご利用可能です。期間中に東京ドームで開催の #ふるさと祭り東京 と合わせてのご来場もお勧めです。皆様のご来場お待ちしています。 pic.twitter.com/Ns85ribWvI
— Gallery AaMo (@Gallery_AaMo) December 8, 2017
ここまでが前置きです!
あいかわらず前置き長くてごめんね!
天野尚展が開催されていたギャラリーAaMoは初めて行くギャラリーで、どれくらいの規模か分からなかった(そしてそんなに広くないだろうと踏んでいた)ため、完全に時間が足りない状態ではありましたが、それでも楽しかった〜!
私は大雑把な性格なので向いてないとは思うんですが、それでも、『アクアリウム始めたい…』って思っちゃったよね…。
展示内容は、まずは天野さんが世界各地(日本も含む)で撮影していた印象的な風景たちの写真から始まります。
水墨画のような写真や、ジャングルの奥地なのに侘び寂びを感じさせる写真など、写真が好きなひとにはたまらないだろうな〜という写真の数々。しかもぜんぶ大きい。
こんなにいろいろな景色を知っているから、作り出すネイチャーアクアリウムが奥深いものになるのか…と思いました。
まぁでもこれは軽いジャブ。
大きな佐渡原始杉の写真を抜けると、「幻想の水域」と名付けられたアクアリウムの写真が展示されています。
いよいよネイチャーアクアリウムの本領発揮!
ちなみにこの「幻想の水域」の解説文に
シダが生い茂る流木の間をディスカスが悠然と泳ぐ、自然を切り取ったようでありながら自然界には存在しない幻想の水域。自然をヒントに自然を超えた水域をつくる。それこそがネイチャーアクアリウムの醍醐味である。
とありまして、『自然をヒントに自然を超えた水域をつくる。』という一文が地味に衝撃でした。
『なるほど、だからネイチャーアクアリウムなのか!』みたいな。
余談ですが、このネイチャーアクアリウム展、各作品のパネルの説明が総じてとても良いなぁと思ったのです。
ネイチャーアクアリウム、たしかにすごい。圧倒される。うつくしい。
ただ、それがどうして凄いのか、なぜ圧倒されるのか…というあたりが私には言語化できなくて…。
そういった部分をわかりやすく文章に落とし込んでくれているのがパネルの説明だと感じたのでした。
迷ったらパネルの説明を読みさえすれば、天野さんの意図であるとか、なにに重きを置いて見るべきなのかが分かります!!!
ネイチャーアクアリウムはぜんぶでいくつあったんだろ…大小さまざまなサイズのものが30個くらい?
『水族館…?』という気持ちになるくらいには周りを水槽で囲まれていました。
水族館ではありえない水草と魚の組み合わせとかばっかりなんだろうけども。
ギャラリー内はフラッシュを使いさえしなければ撮影は自由だったので、写真を何枚か。
ネイチャーアクアリウムの展示のあとには、リスボン海洋水族館にネイチャーアクアリウムをつくった際の映像が流されていました。
水族館のスタッフさんへ指示出しする天野さんの姿に『なるほど、こういうところに注意するのか…』『来館するひとたちの目線のことをここまで考えているのか…』と気がつくことがたくさんありました。
当たり前だけど、デザイン性だけでは作れないものなんだね…。
最後には館長のインタビューなどもあって、短いけど濃くて興味深い内容で、時間さえあればギャラリーを逆走したいくらいにいろいろなことを感じました。(時間がなかったからやらなかったけど)
館長の『(天野さんのつくるネイチャーアクアリウムは)記憶をよみがえらせる』という言葉が印象的でした。
最後には「世界水草コンテスト」のグランプリ作品が掲示されていて、記憶にがっつり残っている作品がいくつもあったので、その中でも特に好きなふたつを写真におさめてきました。
やっぱりこのコンテストの作品集がほしいな…。
センスのない撮り方の写真ばっかりで、読んでくれている方々への申し訳なさに押しつぶされそう。
直接なら写真の数百倍の美しい光景を見ることができると思うので、気になった方は是非〜。
おまけツイート
係員さんがほかのひとに説明してた内容おぼえがき
・水槽にも寿命がある(接続部?となるシリコンが古くなると水漏れしたりする/もっても10年くらい)
・水草が成長すると剪定が必要になる。そうすると、剪定した水草を保管するための水槽がほしくなる。だから水槽はどんどん増えていく— みかさん (@micatica) December 29, 2017
概要
天野尚 ネイチャーアクアリウム展
- 2017.11.8 〜 2018.1.21
- 東京ドームシティ Gallery AaMo
- 平日 12:00 〜 17:00/土日祝 10:00 〜 17:00(年末年始の営業時間はサイトで要確認)